大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査の特徴

大腸内視鏡検査の特徴

肛門から内視鏡を入れて、結腸・直腸・肛門の状態を見るのが大腸内視鏡検査です。事前に前処置薬を服用し、腸をきれいな空の状態にしていただき、検査を行います。
上部内視鏡検査同様、大腸内視鏡検査においても、鎮静剤を使った麻酔は行いません。検査自体は20分ほどで終了いたします。患者さんの負担を極力減らし、迅速な検査を行います。
事前に同意書に記載していただき、検査時にポリープが見つかれば切除いたします。なお、外来で切除できない大きさの場合には、信頼できる連携病院をご紹介いたします。
患者さんのご希望の病院があれば、ご希望の医療機関へ紹介状を書きますので、ご遠慮なくお申しつけください。

検査の流れ

検査の流れ

検査は事前予約制になっております。検査の流れは以下の通りです。

受診

診察を受けていただき、日程のご相談・検査内容をご説明いたします。

検査前日

朝食・昼食は通常通りの食事で構いません。夕食は、お粥や具のない素うどんなど消化の良いものを取るようにしてください。また、アルコール摂取はお控えください。

検査当日

当日、朝から腸管洗浄剤(腸を綺麗にするための薬)を飲んでいただきます。1~2リットルほど飲んでいただき、午後からの検査に備えます。朝食・昼食は、とれません。

当日の流れ

検査衣・検査用パンツに着替えていただきます。肛門に痛み止めの塗り薬を塗りますが、鎮静剤の投与は行いません。鎮静剤を使わないため、診察終了後すぐにお帰りいただけます。また、検査中ご一緒にモニターで、ご自分の大腸の中を見ることもできます。
検査中に外来で切除できる大きさのポリープが見つかった場合には、事前にご承諾をいただいた上で、ご希望があればその場で切除いたします。

よくある質問

Q

どんな時に大腸内視鏡検査を受ければ良いのですか?

A
大腸の異常は自覚症状がないのがほとんどです。そのため、日頃から自分で便やお腹のコンディションを知っておく必要があります。
「健康診断で異常を指摘された」「家族・親戚に大腸がんの人がいる」などの場合には、まず一度、大腸内視鏡検査を受けることをお勧めいたします。
Q

血便があります。検査を受けた方が良いでしょうか?

A
必ずしも大腸からの出血とは限りませんが、自己判断は危険です。検査をする・しないは、まず診察をしてから、一緒に考えましょう。まず一度、ご来院していただければと思います。
Q

検査時にポリープを取る場合、痛みはありますか?

A
ポリープを取る際の直接的な痛みは感じません。
Q

鎮静剤を使わなくても、検査時に痛みはありませんか?

A
鎮静剤を投与することで起こるリスクを回避するため、当院では鎮静剤の使用はしておりませんが、痛みも少なくまた負担も少なく検査を終えられる方がほとんどです。患者さんのコンディションを見ながら、適切に検査を進めていきます。

よくある症状

  • 血便が出る
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 便が依然と比べて細くなった

上記は一例です。無症状の場合も多いですので、40歳を過ぎたら、一度検査を受けておくと安心です。

日帰り手術について

日帰り手術について

大腸内視鏡検査時に、切除可能なポリープが発見された場合は、その場で切除することができます。検査前に事前説明を行い、切除を希望されない場合には、日帰り手術は行いません。患者さんの意思を尊重いたしますので、お申し出ください。 また、患者さんの術後の予定が立たない場合には、再度日程を調整して、日帰り手術を後日行うことも可能です。
ポリープ切除後は、止血剤の点滴を1~2時間ほど行って終了となります。

大腸ポリープを切除する目的

大腸ポリープは、大きさや形など人によってそれぞれ異なりますが、数年で大腸がんになる可能性があることがわかっています。NBI(狭帯域光観察)による観察を行ったうえで、患者さんの年齢・ポリープができている部位・大きさ・大腸がんになる危険性などを考慮し、切除の適応を判断します。

切除後の注意

ポリープの切り傷が治るには、約2~4週間かかります。切除時に出血がなくても、まれに、術後の出血(切除後2週間くらいまで)や、腹膜炎(切除後3日間くらいまで)、大腸穿孔(腸に穴が開く)等が起こる場合があります。下記の注意をお守りください。

食事

切除後は、普通の食事でかまいません。ただし、切除後3日間は、過度な香辛料の摂取と過食はお控えください。果汁100%ジュース、野菜(長ネギ・玉ねぎ・トマト)果物(みかん・キウイ)、海藻類、きのこ類、豆類(大豆・ごま・つぶあん)も切除後3日間は避けてください。

入浴

熱い湯に長時間つかると、切り傷に充血をきたす可能性があります。切除後3日間は、シャワーか、湯船には軽くつかる程度にしてください。サウナや温泉に入ることも、切除後3日間はお控えください。それ以降は、普通に入浴していただいてかまいません。

アルコール

充血し、出血の原因になります。切除後10日~2週間は、飲酒はお控えください。

狭心症・心筋梗塞・心臓手術後・脳梗塞等に使用されることのある抗凝固薬(ワーファリン・リクシアナなど)や抗血小板薬(パナルジン・プレタール・アスピリン製剤など)いわゆる「血液をサラサラにする薬」は、術後の出血をきたすリスクがありますので、状況に応じて服薬のアドバイスをさせていただきます。

運動

腹圧がかかったり、充血をおこしたりするような、激しい運動(30分以上のウォーキング・ジョギング・ゴルフ・水泳など)は、2週間お控えください。

旅行

国内は2週間・海外は3週間お控えください。

運転

車の運転は、3日後から可能ですが、2~3時間以内にしてください。なお、バイク・自転車の運転は1週間控えてください。

安静と仕事

術後の安静度は、仕事内容によって異なります。切除後3日間は、できるだけ腹圧のかかることはお控えください。
事務系の仕事・簡単な家事は、切除翌日から可能です。重いものを持つ力仕事などは、腹圧がかかり、腸内圧が高くなるため、2週間はお控えください。
そのほか、不明なことがございましたら、お気軽にお尋ねください。

切除したポリープについて

切除したポリープは、信頼できる病理専門医に病理診断を依頼します。病理診断の結果は約2週間で判明します。詳しくは外来でご説明いたします。

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